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新しい働き方「ワークライフ・インテグレーション」とは?

全て|2018年05月06日

2018年05月06日
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世の中でワークライフバランスが叫ばれて、違和感を感じている人は多いと思います。

仕事と生活を分けて考え、仕事も生活も集中できるような環境にすること。
それ自体は、悪いことではありません。
しかしながら、現代社会は1つの在り方に添えるほど、一方通行には出来ていません。
仕事と生活を、明確に分ける基準を持ちたくない人だって、大勢いるわけです。
そうした働き方の多様性こそ、今の日本には特に必要なものです。

例えば職場で自在に子育て出来る環境であれば、いちいち生活と仕事を分離する必要はありません。
旅行しながら仕事出来る柔軟性があれば、環境を変えながら仕事が出来るでしょう。
実家に帰る用事があったとしても、遠隔で仕事が出来れば良い。
生活の一部が仕事であり、仕事の一部が生活であること。

こうした考え方をワークライフインテグレーションと呼びます。
世間では、ワークライフバランスを一歩先に進めた考え方と呼ばれています。
ワークライフインテグレーションの考え方自体は、10年程前からありました。
今、社会に必要とされる柔軟性や多様性を認めるアプローチの1つです。

日本においては今、ワークライフバランスが推進されています。
早めに退社を強制するようなルールを作ったり。
生活の時間を多めに作ろうと訴えかけられたり。
こうした活動は、ある一定の人々にとっては良いのでしょう。

しかし、多様性や柔軟性を受け入れる視点から見ると、働き方の退化です。

イノベーションや社会の変革が求められている現代社会。
どんどん新しい考え方が事業開発に取り入れられ、未知の市場が生まれていく中。
個々の思考や多様性を排除し、1つの方向に倣えというのは、イノベーションを阻害します。
イノベーションは、多様性や柔軟性の中から生まれるからです。
様々な考え方があって、たくさんの人種がいて、文化があって、視点がある。
その多様性の中で意見が議論されるから、新しい発想やアイディアも誕生します。

ワークライフバランス自体は悪いことではありません。
それをしたいという人を、ダメだと反論する必要もありません。
ワークライフバランスを実践したい人は、実践すれば良いだけの話です。
しかし、逆に働きたい人に、働くなと強制すべきではありません。
多様な働き方や視点があってこそ、仕事は進化するからです。

それを、今の日本社会はどうも、働くなと押さえつけているようです。
生活と仕事を分けろと、全体的にルールを作ろうとしているように感じます。
ワークライフインテグレーションのように、仕事と生活を一緒に考える在り方も受け入れるべきです。

最も、ワークライフバランスが推進される理由も分かる気がします。
そこには、日本が持つ「非効率」な背景があったのかもしれません。
会議をするにも無駄なことばかり話す。
仕事も短時間で利益を最大化する効率化が成されていない。

だからこそ、生活に費やす時間は減り、プライベートを満足に送れない。
出生率は上がらず、人口減少に歯止めが効かなくなる。
もし、仕事だけではなく生活を充実させれば。
それこそ、出生率も上昇するのかも。

圧倒的に生産性が悪すぎた日本社会に対して、良い薬と材料だったのかもしれません。
ある程度仕事時間を規制すれば、働き方が自浄作用で効率化されていくと。
確かに、それは1つの仮説として試すべき価値のあるものでしょう。

そうした仮説も試すべきとして、もっと良い手段はあるなと感じます。

例えば、残業代を無くして、仕事を最小の労力で利益を最大化した人に対して賞与を出す。
いかに自分が貢献したかを、判別できる仕組みを導入する。
短い時間でも大きな功績を挙げた人を、しっかり評価できる制度を導入すれば良いのです。

仕事が完了したからと言って、他の人の仕事を手伝うのは「すべきではない」こととする。
もしくは、こなした仕事の分だけ、しっかりと評価される制度を作る。
効率的に仕事をするためのモチベーションに繋げる仕組みを作れば良いのです。

わざわざ、ワークライフバランスで縛らなくても、根本的に解決できるでしょう。

ワークライフバランスだけでは、足りないのです。
根本的な少子高齢化のような社会課題の解決には不十分だと感じます。
どうせ、仕事を終了する時間を決めたところで仕事を持ち帰ります。
確かに家族と一緒に過ごす時間は増えるかもしれませんが、生活の充実には繋がりません。
上辺だけの規制を作ったところで、一体何が変わるというのでしょうか。

大切なのは、仕事=生活というライフスタイルでも、いかに家族や愛する人と幸せに過ごせるかです。
旅が好きな人は、世界を家族と旅しながら、仕事が出来るスタイルを作り上げれば良いのです。
子育てに注力するのであれば、仕事をしていても弊害なく子育てが出来る形を作ればいい。
会社に子供を連れてきて、働ける部屋を作ってみれば良いでしょう。
家で仕事が出来る体制を整えるのも、その1つかもしれません。
ワークライフインテグレーションのように、柔軟にライフスタイルを決められる体制を作るべきです。

最も、これらは例の1つであって、もっと良い方法はあるかもしれません。
問題なのは、そうした多様性を排除し一方通行のルールに倣えという考え方そのものです。
右向け右、左向け左ではなく、右や左を向いていても成り立つ仕組みを整えるべきでしょう。
そのヒントが、ワークライフインテグレーションにはあると感じます。

1つの考え方に倣えという思考の元では、決して進化は生まれません。
多様性を排除すれば、多様性の中で議論を高めあう人々に淘汰されるだけです。
未知の考え方や発想から新しい仕事を作り出す必要がある社会。
視点をたった1つの方向性になぞらえるようなことがあれば、それは退化です。
統制しようとすれば、それだけ革新的な思考は排除されるという認識を持つべきです。

ワークライフインテグレーションと共に、多様性について考えて見てはいかがでしょうか。
多様な視点を柔軟に受け入れるからこそ、私たちの社会に未来は生まれます。

>>キャリア形成について必要な考え方と構築について|これから求められる5つのスキルとは?

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