よく尋ねられることに、起業に年齢は関係ある?という質問があります。
起業の方法そのものに、年齢は正直関係ありません。
何歳であっても、起業において、やるべきことに違いは無いのです。
異なるのは、本人のマインドや状況です。
年齢によって、明らかに本人の強みや弱みが変わってきます。
どんなに頑張っても、年齢だけは重ねられていきます。
それに応じて、本人の心境や在り方も変わってくのです。
社会からの見られ方も変わっていきますよね。
本人が変わっていないと思っても、やっぱり変わってしまうものです。
私自身も、年齢と共に身体と心がついていかなくなったり。
起業における向き合い方も、変化していますし。
昔は本能だけでやりたいことをやれましたが、今はそうもいかないものです。
本人の心技体、そして状況の変化を感じます。
だからこそ、年齢に応じた活かすべき強みと、克服すべき弱みがあります。
これまで、たくさんの人をメンタリングした結果、年齢による戦い方が沢山見つけました。
ぜひ、ご自身の年齢に応じた起業方法の、参考にしてみてください。
理解して一歩を踏み込めば、より年齢の強みを活かせるかもしれません。
10代起業の強みと弱み
年齢別の起業、まずはピチピチの10代からです。
まず10代の場合、起業したというだけで、世間から注目を浴びます。
非常に起業という一歩そのものに、周りを巻き込む牽引力があります。
こうした年齢のメリットを活かさない手はありません。
思う存分、起業したことを発信してください。
自分の年齢も、それとなく触れておくべきです。
サービスの内容は、年齢に関係なく高品質である必要があります。
お金をもらって提供するわけですから、当然ですね。
しかし、少しミスがあっても、教えてもらえることは間違いありません。
一般的に若い人を皆応援したいので、ミスがあれば正してくれます。
基本的に、真面目に向き合っていれば、世間は応援し助けてくれます。
注意されたポイントは、真摯に受け止めましょう。
素直に、真面目に提供していれば、一気に注目を集められるでしょう。
ただ、もっとも大きなメリットはマインドセットです。
世界を変える、大きく成功する。
そうした願望に向けて、一直線に取り組めます。
余計なものは見る必要がありません。
守るべきものもそう多くは無いはずです。
自分が信じたポリシーに真っ直ぐ従えること。
これが、年齢が上がれば難しくなってきます。
色々なことを考えてしまい、天然とも言える純粋さが軽減していきます。
まさに、あなたが10代であれば、理想達成に向けて突き進む純粋さこそ、最大の武器です。
あれこれ歩みを止めるような、余分なことを考えることは全てやめましょう。
反対に10代であることの年齢デメリットは、侮られることです。
若い内に事業を立ち上げると、サービスの内容に疑問を持たれます。
所詮、10代がやっていることと、心のどこかで消費者は思うでしょう。
だからこそ、サービスの質を本質的に上げていく必要があります。
素早い仮説検証と改善を、常に心がけてください。
大人顔負けのサービスがあれば、一気に社会に受け入れられます。
10代で起業した著名な起業家さんと言えば。
株式会社AMFの椎木里佳さん。
さくらインターネットの田中 邦裕さん。
ケミストリー・クエストの米山 維斗さん。
カッシーニ株式会社の仲田 洋子さん。
TIGALA株式会社の正田圭さん。
他にもまだまだいらっしゃると思います。
10代から活躍していらっしゃる方は大勢いますね。
それに、10代以下で起業している人もいらっしゃいます。
起業にもはや、若さは関係が無い時代に突入して来ました。
年齢で若い人を侮っていたら、いつも間にか大化けしている時代です。
10代の起業において、最大の関門は両親でしょうか。
割と、まともな過程であればあるほど、起業のハードルとなるでしょう。
しかし、今はインターネットを通じてパソコン10代から事業を作る時代です。
昔ほど、親の許可を貰わなければ起業できない時代でもありません。
本当に自分で起業したいのであれば、いますぐやってしまいましょう。
10代であることの年齢的メリットは、今しか手に入りません。
過去には絶対に戻れないことを、改めて認識しましょう。
20代起業の弱みと強み
年齢も20代になってくると、徐々に成果を出す人も大勢現れます。
20代で上場や売却、なんてことも、普通に起こる時代です。
起業に興味を持つ20代の方なら、ご存知なのではないでしょうか。
むしろ20代の起業家さんは大勢いますので、上場した方をピックアップします。
まず、スティーブ・ジョブズ氏は25歳でアップルを上場に導きました。
グーグルのラリー・ペイジ氏は27歳で上場。
堀江貴文氏は27歳の時にライブドアを上場。
藤田晋氏はサイバーエージェントを26歳で上場。
村上太一氏はリブセンスを25歳で上場。
若者のカリスマ的存在の家入一真氏は29歳、paperboy&co.を上場。
売却となると、もっと多いでしょうね。
私自身も年齢で言えば20代で起業し、セブ島で教育事業を立ち上げ、売却しました。
他にもアートポータルサイトやモデルポータルサイトも作ったり。
シェアオフィス事業やイベント事業、ウェブ開発事業もしまして。
結果的に、まとめてエグジットできました。
ともかく、今では20代でもどんどんエグジットしていく時代です。
20代という年齢は、起業というより、むしろエグジットが見える時代なんですね。
本当に良い時代になったものです。
20代で起業する年齢的魅力は、分かってくれる人が多くなるということです。
知り合いや友人、様々な人が起業を志すようになってきます。
すると、お互いにコラボ企画をしたり、連携したり出来るようになります。
10代に比べて、周りに同年代の理解者も大勢いることでしょう。
また、10代と同じく、教えてくれたり、協力してくれる人もたくさんいます。
若いチームというだけで、投資を受けやすくなる傾向もあります。
20代、10代限定のベンチャーキャピタルも存在しますし。
また、捨てるものもほとんど無いので、全力で取り組めますね。
年齢的に体力も有り余っているはずですので、思い切り動けます。
イベントなんかどんどん仕掛けて、アクティブな挑戦が出来るはずです。
30代になると、これがまた腰が重くなってしまうんです。笑
デメリットはほとんど10代と一緒です。
しかし、デメリットらしいデメリットはありません。
一昔前であれば、20代で起業なんてまだ早いと侮られたこともあったでしょう。
今の時代、年齢が若いからと言って、侮るような人はあまりいません。
これまでの歴史が、年齢の若さはむしろ大きな結果を有無ことを証明していますし。
お金が無いことも、今ではあまりデメリットにならなくなりました。
クラウドファンディングや投資の仕組みも整ってきていますし。
自分で技術を安く覚えられる時代になってきましたよね。
起業に大きな予算は、あまり必要の無い時代がやってきたのです。
思いっきり、自分の実現したい起業をしてください。
挑戦に待ったをかける必要はありません。
どんどん挑戦に踏み込んでいくべきです。
10代と同じく、20代という年齢も、二度と戻ってきませんから。
30代〜40代起業の弱みと強み
ここから先は、もはや年齢別の起業家紹介は不要ですね。
というのも、もはやエグジットや上場された方は膨大にいらっしゃいます。
人数が多すぎて、もはや数えるのも一苦労です。
なので、もしご興味あれば、お気入りの起業家を見つけてみてください。
年齢的なメリットで言えば、たくさんあります。
むしろ、20代よりもメリットは増えるのではないでしょうか。
まず、普通に働いていれば資金力がついてきます。
自分の貯金で事業をスタートできるようになりますし。
プロフェッショナルとしてのスキルセットも身に付いてきます。
長年仕事をしていたことから、自分の領域も出来てくるはずです。
故に、自分の領域における解決すべき問題も見えやすくなるはずです。
こうすれば良いのに、ああすれば良いのにと普段の仕事で不満は無いでしょうか。
起業とは基本的に不満や問題を解決することです。
そうした不満こそが、自分で起業する時のアイディアに繋がるでしょう。
また、20代と違って、多くの人が対等なビジネス相手として見てきます。
そもそも年齢で相手を測るのは愚かですが、現状、そうした文化は存在します。
30代であることで、素早く事業への展開に結び付けられるでしょう。
こうした対応の差は、20代の時よりも一手間コミュニケーションが省けます。
実際「試される」ことも少なくなった気がします。
友人たちも社会人として力を持ってきます。
多くの人が出世し、ある程度の社会的地位を手に入れる年齢です。
だからこそ、協力を求めた時に、本質的な力を持って、協力してくれます。
これが20代だと、なかなか難しいものです。
30代という年齢に差し掛かり、多くの人が権利を獲得していく。
だからこそ、特にBtoB事業も展開しやすくなり、仕事の協力体制も築けます。
もし、友人と連絡を取っていない人は、久しぶりにとってみてください。
想像以上に、皆、好きに仕事が出来るようになっているのではないでしょうか。
こうした友人、知人と協力体制を作ることは、1つ大きなメリットです。
しかし、年齢的なデメリットももちろんあります。
自分の人生について、先を考えることもあるでしょう。
自分が今稼いでいないとしたら、周りと比べて焦り出すかもしれません。
言ってみれば10代、20代にはなかった雑念が入りやすくなります。
精神的にも肉体的にも、年齢と共に無理がきかなくなってきます。
20代10代では、それこそ24時間動けたかもしれません。
30代に入った瞬間から、そういうわけにはいかなくなってきます。
これは年齢的デメリットではないですが、守るべきものも増えます。
結婚も視野に入れた上で人生を送り始めるかもしれません。
もちろん、家族がいるかもしれませんね。
デメリットではないというのは、メンタル面に関してです。
一見、守るべきものが増えると、時間が圧迫されて動きづらくなる気がしますよね。
でも、本当に守りたいものだと、頑張れる理由になるのですよ。
10代や20代の起業では、自分の成したいことに真っ直ぐでした。
しかし年齢が上がり、30代になると、自分の成したいことだけに集中する精神力が薄れてきます。
お金や人生、様々な雑念が入る分、先の見えない起業に対して不安も増えるでしょう。
それでも、守るべきものがあると「なんとしてでも」とやり遂げる力を得られるんですね。
だからこそ、起業を成功された方も、大勢いらっしゃるでしょう。
30代以上でモチベーションが上がらない方は、家族を得ることをオススメします。
家族を守るための爆発力を、20代以上に発揮できる可能性が大きくなります。
しかも、戦略性とプロとしての実力を持った上で。
ある意味、20代よりも10代よりも、最も成功しやすい年齢と言えるかもしれません。
50代以降の弱みと強み
30代以上の年齢的メリットは、そこまで変わりません。
蓄積してきた資産、そして人脈、経験。
これらを活かして、たやすく事業を作れる状況にあります。
しかし、50代以上のデメリットは、少し増えてきます。
最も大きなデメリットは、時代に感覚がついていかなくなることです。
50代以上の方とお話させて頂くと「今はその思考だと難しい」と思うことが多々あります。
時代は大きく変化し、今の時代には今の文化や思考があります。
ましてや今は、イノベーションが加熱する時代。
どんどん文化や考え方は変化していきます。
変化に対応出来ないと生き残れないと言いますが、そのとおりです。
今、もし以前の経験や考え方を元に生き残れているとしたら。
それは日本の文化に助けられているところが大きいです。
実力やイノベーションよりも、既存の仕事の方式や人間的繋がりで補完されている状況です。
しかし、徐々に人の繋がり依存や既存の仕事の方式は遅かれ早かれ淘汰されます。
起業をするとなれば、瞬く間にそうした変化の最前線に経つことになります。
起業とは、誰かの問題を解決することそのものです。
問題は常に移り変わり、解決策もどんどん進化を続けています。
思考や文化から、むしろ解決しなくて良い問題も増えています。
しかも、とてつもないスピード感を持って。
今の社会が何を求めていて、どんな文化の中にあるのか。
最新の技術や思考はどういったもので、自分はどのように思考すれば良いのか。
現在の社会環境と、未来の社会環境は、どのように変化していくのか。
価値観はどうあるべきで、これからどうなっていくのか。
パソコンやインターネットを使いこなせることは当然。
世界を軸とした社会の思考を読み取り、共感し、ニーズを理解できるか。
こうした、これからの世間との感覚のズレが、大きい場合があります。
だからこそ、まずは「今」の社会について認識を深めましょう。
どのような思考で人が動くのか、入り込んで今一度観察してみましょう。
50代の資金や人脈を持って、現代の速度感と感覚を得られたら、最強です。
改めて思うのが、過去の経験則は役に立たなくなるということです。
なぜなら、世界はどんどん塗り替えられていきますし、環境も変わります。
生きている生態系が法則が変われば、過去の方法など役に立たなくなります。
そうした社会に私たちは生きていて、過去ではなく未来を研究し続ける必要があるのです。
特に、インターネットやパソコン、テクノロジーを誰かに理解しないことはNGです。
年齢が高くなってきたから理解できないということはありません。
ただ、やる気の問題というだけです。
現に、80歳でエンジニアになった女性もいるほどです。
80歳で出来るのであれば、年齢とテクノロジーの習得難易度は関係ありません。
インターネットを中心としたテクノロジーは、今の社会におけるインフラです。
市場のルールを左右する存在そのものと言えます。
それらを知らずに起業することは、ルールを知らずにスポーツをするようなものです。
誰かに任せることなく、最低限、深く語れるくらいまで、知識として身に付けましょう。
新しいツールやガジェットも、どんどん取り入れてください。
今のスキームをより便利にすると理解したら、即、取り入れていきましょう。
例えば、私が対応させて頂いた方には、スカイプでの打ち合わせに嫌悪感を示す方がいました。
しかも、海外のデザイナーやエンジニアとの打ち合わせの際にです。
国を跨いだプロジェクトで話をするのに、直接というのは無理がある話ではないでしょうか。
スカイプを繋げば今すぐ実現することを拒否したおかげで、1ヶ月後の打ち合わせとなったわけです。
若い人たちはこのあたり柔軟に、どんどん話を進めているのは間違いありません。
新しい方法や手段を取り入れるまでの差が、事業速度の差になります。
現代社会に感覚が一致していればさえ、年齢の増加は一方的にメリットになります。
こうした速度や効率に、より意識を向けていく必要があります。
>>キャリア形成について必要な考え方と構築について|これから求められる5つのスキルとは?
まとめ
ここまで、年齢別にメリットやデメリットを見てきました。
しかし、実際、事業の作り方と言う点で言えば、どの年齢でも一緒です。
起業の方法に、年齢的な違いなどありません。
少しだけ、状況が異なるかもしれませんが、基本的には同じ道を辿ります。
詳しい事業の作り方を知りたい方は、ぜひALTEAで学んで見て下さい。
事業の作り方、前例、マーケティングまで、世界基準の方法が全て学べます。
それに、実際、色々書いてきましたが、人それぞれです。
歳をとっても若い人も入れば、若くても感覚が10も上で生きている人もいるでしょう。
年齢によって異なるのは、自分の環境や心の在り方です。
その気に慣れば、状況はどんな年齢でも変わらず起業は出来ます。
20代でエグジットを目指す人も入ます。
50代までホームレスでそこから世界長者番付まで這い上がった人もいます。
起業における年齢の差に、結果は何の関係もありません。
世界的大企業が今、20代で大勢生まれました。
だからこそ、VCも投資家も、20代の起業家を支援しやすい現状があります。
この兆候はいいことで、若い才能が支援されるのはとても前向きな未来を感じます。
しかし、だからといって、年齢を重ねて可能性が薄れるわけではありません。
20代が世界的大企業を作り上げるのは「今」を理解しているからです。
そして、未来を自分で作ろうとし、最速で行動するからです。
同様のマインドを高い年齢でも持っていればさえ、同じことは可能です。
歳を重ね、テクノロジーを苦手に、恐れるようになってはいけません。
テクノロジーも新技術も、全て見方に付けるべきものです。
若い人は、今の自分の時間を無駄にしないでください。
ぜひ、現在のトレンドを的確に捉え、未来を作り上げてください。
Twitterの創業者、ジャック・ドーシーは「自分の見たい未来を作り出せ」と語ります。
自然と現在のトレンドを把握できる自分の時間を、有効活用してください。
そして、歳を重ねたら重ねたで、現在の文化を嫌わないでください。
社会の変化から目を背けず、常に正面から向き合ってください。
確かに、とても体力が必要なことかもしれません。
しかし、素直に過去ではなく「今」に向き合ったものだけが、未来を掴めるのです。
人間は生きている限り、年齢とは関わり続けます。
私は、それぞれの意識で、全ての年齢は等しく同じ価値観で進歩できると信じています。